九州2ストミーティング(Ⅹ線CT内部観察)

こんにちは、RPVです。
5月22日(日)に九州2ストミーティングに行ってまいりました。
場所は木魂館(阿蘇郡小国町)で、2ストバイクが好きなら誰でも気軽に参加でき気軽に参加できるイベントです。下の画像は開催前の10時頃の様子です。2ストバイクが所狭しと集合しており当日は全部で110台ほどが来場したそうです。この後も甲高い排気音と香りのいい?排気煙をまき散らしながら続々と集まってきます(^^;

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主催者のご挨拶の様子です。震災直後だったので開催をかなり悩まれたそうですが意を決して開催を決断されたそうです。そのご挨拶には被災地と被災者を気遣う心遣いが感じ取れました。場所を提供している木魂館さんもゴールデンウイークから通常通り営業しているとのことで、機会があればぜひご利用をお願いします。

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次からは集まってきた昔懐かしい2ストバイクの画像です。以前所有していた方もおられるのではないでしょうか?2ストバイクは生産が終了して20年以上が経過しており集まったライダーたちも部品が入手できなくなったりとその維持に苦労されているようです。懐かしさが一目でわかるようにノーマルに近い車両を掲載しています。中にはカッコよくカスタムされていた車両もたくさんありましたよ。

スズキGN50

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ホンダ リード

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ホンダCRM250

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スズキ ハスラー

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ヤマハ RZ350

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ヤマハ DT50

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ホンダ NSR250

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ヤマハ RZV500とTZR250

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スズキ RG500Γ

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ホンダMVX250F 純正シートカウルと純正ダミーマフラーの工具箱付きです。

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ヤマハ TZR250

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ヤマハ RZV500

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ヤマハ TDR250

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ホンダ NS400

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一番奥にカワサキKR250

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ヤマハGT50 高校時代の同級生がたくさん載ってました。超懐かしいです。

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ということで、楽しんでいただける方には楽しんでいただけたかと思います。ところで私もバイクを所有しており今回は興味本位でマフラーをスキャンしてみました。下の写真がⅩ線CTでスキャンするマフラーの外観です。材料はステンレスの板金で構成されていると思われます。

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そして、以下の画像がスキャンした画像です。左側がCTの断面画像で右側が3D画像です。3D画像は内部構造がわかりやすいですね。構造は溶接や曲げ加工が施されていますので製品自体にはそれなりに応力が残っていると思います。内部構造を確認するために物理的に切断したりするとその応力が解放されて内部構造が切断前と微妙に変わってしまうことがあります。このような場合はⅩ線CTにて非破壊で観察し寸法を計測する等したほうが理にかなっていると思います。写真をクリックすると拡大します。

マフラー

以下はY軸とZ軸方向からのカットイン動画ですが、あらゆる方向からのカットイン動画作成も対応可能です。

 

 

あと、ここ木魂館の近所には、この地が出生地で細菌学で有名な北里柴三郎記念館があるので見学しようと思いましたが残念ながら震災の影響で休園となってました。北里柴三郎は昨年ノーベル医学生理学賞を受賞した大村智博士の北里大学の学祖でもあります。ものすごい偉人ですよね~!

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昼食はこれまた徒歩ですぐ近くの「北里バラン」というレストランにいきました。

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分厚い(赤牛?)の肉が入ったおいしいカツカレーをいただきました。

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帰りに三愛レストハウスに寄ってみました。いつものこの時期でしたら大混雑の駐車場ですが震災の影響でしょうか、そこまでないですねぇ~。駐車場のみならず今回は観光バスをほとんど見かけませんでした。

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こちらはバイクがよく集まる駐車場ですが、ここもいつもよりはかなり少なめです。この時期で天気のいい日曜日でしたら、あふれんばかりのバイクが集まってきます。この時間帯(お昼過ぎくらい)ですとたくさんの種類のバイクを見ることができます。いつものにぎやかさがないので少し寂しいですね。

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うぶやま牧場立ち寄ってみましたが、いつもより少なかったです。

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南阿蘇側方面にも足を延ばしてみました。南阿蘇は以前よりもの静かで以前とは雰囲気が違っていました。はやく以前のようにたくさんの観光客が訪れるにぎやかなで活気あふれる阿蘇に戻ってもらいたいものです。私もこれまで以上に足を運ぶなどしてできる限りの応援をしていきたいと思います。

下の写真は、今回の地震で崩落した阿蘇大橋の南阿蘇側から約1kmの場所で、あたりまえですが通行止めと立ち入り禁止になっていました。人によっては無視して侵入する人(子連れも)もいて状況が状況だけにちょっと神経を疑います。もちろん私はそのようなことはせずにUターンして帰路につきました。帰宅後にグーグルの衛星画像でこの場所の写真ですぐ右側もかなりちかくで崩落していました。

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この後にグリーンロード経由で益城町を通って帰宅しました。益城町は私の自宅から数kmの位置にあり、阿蘇方面のツーリングや通勤路としてよく利用していました。益城町の震災後の様子はテレビで何度も見ていて、いつもの益城町が無残な姿となってかなりショックを受けていたのですが、実際に足をはこんで、自分の目で見てみるとさらに衝撃を受けました。自分の記憶している街並みのいたるところが誰かの意思で故意に破壊されたような印象でした。私の自宅も瓦が落ちたり、よう壁が崩落したりしましたがスケールとレベルが違いすぎました。以前に阪神大震災の時に被災した友人が「自然災害がどのようなもであるか今のうちに見に来い」と言われた意味が初めてわかったような気がします。私たちにできることは限られていますが益城町をはじめその他の被災地が早く復興できるよう小さいことから協力していこうと思います。

和包丁の内部観察

こんにちは、RPVです。

いや~今回の地震はすごかったです。ここ数日は家の中や外まわりの片付けで大変でした。

お見舞いや励ましのお言葉をいただいた方々へは、この場をお借りしてあらためてお礼申し上げます。

さて、早速ですが震災前に天草へ魚釣りに行ってきました。

釣り

釣果のほどは20cmくらいのアジが30匹ほど釣れました。

アジ

早速、持ち帰って食べるのですが、やはり釣りたてですと刺し身が最高です。まあなんにせよ食するのであれば魚を解体することになります。そこで必要なものが包丁です。最近は錆難く清潔感のあるステンレス製のものが主流ですが、私は鉄で鍛造して作られた手作り和包丁を使用しています。下の画像は熊本のある刃物屋(鍛冶屋)さんで購入した手作りの小出刃包丁です。

包丁2JPG

 

割り込みの和包丁の作り方は詳しくはないですが、包丁の元となる鉄の素材に刃となる硬い金属(これもまた鉄ですが)を割り込ませて鍛造するものだそうです。この異種(といっても同じ鉄ですが)の金属をいかにして熱と圧力により結合させるかが出来の良し悪しだと思います。

そこで、X線CTスキャナでスキャンして内部の状態が確認できないか興味本位でトライしてみました。仕事上ではこの金属同士がが見分けられるのかどうかが興味深いところです。予想としては同じ鉄と言う材質なのでX線の透過量が同じくらいなので見分けるのは厳しいかと思います。あとはこの金属同士がどのくらい接合(密着?)されているかも道具にこだわるものとしては興味深いところです。

下の画像で左の上下と右上の画像は断面画像で右下は3D画像です。赤丸は3方向から場所でリンクしており見やすくするために拡大率を変えています。やはり同じ鉄なので違いがみあたりません。

 

包丁

上の画像の左上拡大断面画像です。

包丁先端

次は先端からすこし真ん中よりです。同様に特に変わったところは見受けられません。

包丁2

包丁先端2

次は真ん中より少し後ろ側です。ここも特になにもないです。

包丁3

包丁先端3

最後は包丁のど真ん中あたりです。細長い空隙が見受けられます。これは本格的な割り込み包丁なのでこの部分の接合は厳しいのでしょう。まあ、この空隙があることが本格式の割り込み鍛造和包丁の証といえるででょう。包丁の切れを左右する刃の部分についてはどの部分も見事に接合されていました。やはり日本の鍛冶屋さんの手作り包丁は素晴らしいです。

包丁4

上の画像の右上拡大断面画像です。刃を割り込ませるためか少し隙間が存在します。

包丁割り込み

結論としては、一番知りたかった種類の違う鉄同士は予想通り見分けられないのと、包丁の重要な接合部には欠陥などなく刃の全てにおいて見事に接合されているのが確認できました。包丁を製作するにあたり金属を金属に割り込ませるので包丁の中心付近にはどうしても空隙が存在し、これについてはX線CTスキャナでは検出が可能でした。

このようにX線CTスキャンで観察が可能かどうか予測できない場合は、当社の無料サンプル撮影をご利用いただけたればと思います。お渡しできるのは断面画像が1~2枚程度ですが、依頼するかどうかの判断の材料にはなるかと思います。

和包丁は切れ味も素晴らしく簡単な手入れで錆の発生も防げますし砥石で研げば切れ味はかなり回復します。ステンレス包丁は材質が硬いので砥石では研ぐのは難しいそうです。

もちろんアジは、この和包丁でさばいて刺し身とフライにしておいしくいただきました。この包丁の品質は申し分なく今後も私の台所で末永く活躍してくれるでしょう。

※拡大画像はあとから追加で作成したので4分割の画像と若干位置がズレています。